展示室の展示替えを行いました。常設展示とともにそれぞれの展示をお楽しみください。
●第1展示室 「内間銅鐸」(常設展示)
銅鐸は弥生時代に国内でつくられた青銅器で、祭祀に使用されたと考えられています。
内間銅鐸は1926(大正15)年に綾歌郡陶村字内間(綾歌郡綾川町陶内間)で出土しました。
高さは29.7㎝、裾部の長径15.7㎝・短径9.7㎝、重量は1019g。銅鐸としては小型に属す、扁平鈕式四区袈裟襷文です。
●第2展示室 「久米通賢資料室」(常設展示・ミニ展示)
江戸時代に鉄砲の製作や天文学、測量の分野で活躍し、坂出塩田を築いた久米通賢の足跡をたどりながら、重要文化財の古文書や器具類を中心に紹介しています。
また、常設展示室の一部スペースを利用したミニ展示もしています。
今回は、久米が考案した「百敵砲」と「憤龍」をご紹介しています。このふたつを一度に見ることができる機会ですので、関連資料と合わせて楽しんでいただきたいと思います。
●第3展示室 「近代香川の博覧会」
幕末にヨーロッパで万国博覧会を見物した日本は、明治維新以後に博覧会を開催しました。地方においても博覧会はさかんに催され、香川県では明治初期に金刀比羅宮で開かれています。そして1928(昭和3)年には高松市主催全国産業博覧会が開催されました。
当館に残されている金刀比羅宮博覧会の目録をはじめ、さまざまな博覧会の様子をご紹介します。
■玄関ロビー展示 『潤一郎新々訳 源氏物語』
紫式部の『源氏物語』は日本最古の長編小説と言われ、時代ごとの言葉に訳され読み継がれてきました。文豪・谷崎潤一郎は、この翻訳にあたって原文の敬語を生かし、原作の空気感と口語体の調和を試みています。
今回展示している「彩色挿画入豪華版」では、安田靫彦をはじめ明治から昭和を代表する14名の日本画家たちが挿絵を担当し、装丁と題字は谷崎の妻である谷崎松子が手掛けました。文化人の技術が『源氏物語』の世界を彩ります。 (郷土博通信No.24表紙)